Trilemma

2002年2月2日 ダレカヘ
 Speenaの「ジレンマ」の歌詞に似た言葉ばかりが僕の口をついて出ようとする。
 嗚呼、でも僕は「あの時あたしが欲しかったものは、間違い無く貴方でした」なんて口が裂けても謂えはし無い。僕の意地が自尊心が、謂ったら最後一昨年からの僕の決定の正当性を失うのだと主張して止ま無い。

 傍に居て欲しい時に居てくれ無いなら君は要ら無い。
 君が全部僕の物にならないのであれば、君なんて要ら無い。
 そう吐き捨てて切捨てられたら全ては簡単になる筈だったのだ。

 鏡に映っていたのは彼では無くお嬢さんで、決して本心を謂え無い僕の此の執着を捨て去ろうとしたのは僕の様な彼女。
 全てが僕の物になる人を彼女は僕に齎した心算だったのだ。僕の望み通りに事を運んだ心算だったのだ。

 何処からが僕で何処迄が彼女なのか解ら無くなってしまった山積の事実を一個一個覗き込んで、仕方無いよ、と繰り返した。僕達は明暗共に余りに似過ぎていて、お互いを思い遣り過ぎてしまったんだ。
 覗き込んだ鏡に映り込む僕の様な彼女を切り捨てる勇気はまだ無くて、閉じた筈の日記は度々抉じ開けられ新たな書き込みが為されていく。

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