月が空に在る心算で月を背負い乍歩いて居る心算だったから、振り返った時月が無いのに愕然とした。
漆黒の空は何処までも黎く曇っていて其処に月など見えはし無いのだと判った途端、虚無感が増幅し僕を蝕み始めた。
虚も哀も常に僕と共に在るものだけれど、こんなに僕を追い詰める程大きくなるとは思わ無かった。
此の侭ではいけない。
僕の遣りたい事を少しでも遣ろう。僕の好物を食べよう。僕の好きな人と出来るだけ多く言葉を交わそう。
何処か高所からずっと下を見詰め続けて居たい、其の今の気持ちをより虚からも哀からも離れた処に動かそう。
此の侭では僕は亦己自身「愚行」だと判って居る行為を繰返すから。
漆黒の空は何処までも黎く曇っていて其処に月など見えはし無いのだと判った途端、虚無感が増幅し僕を蝕み始めた。
虚も哀も常に僕と共に在るものだけれど、こんなに僕を追い詰める程大きくなるとは思わ無かった。
此の侭ではいけない。
僕の遣りたい事を少しでも遣ろう。僕の好物を食べよう。僕の好きな人と出来るだけ多く言葉を交わそう。
何処か高所からずっと下を見詰め続けて居たい、其の今の気持ちをより虚からも哀からも離れた処に動かそう。
此の侭では僕は亦己自身「愚行」だと判って居る行為を繰返すから。
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